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36協定と残業管理。中小企業が長時間労働を未然に防ぐ実践解決策

2025/10/8

36協定

働き方改革関連法で残業上限が厳格化した今、36協定は「提出書類」ではなく長時間労働を未然に防ぐ仕組みです。一方で現場では、未締結・更新漏れや実態との乖離が目立ちます。本記事は、中小企業が直面する課題を整理し、今日から現場で使える解決策を提示します。

36協定と残業 ― 知っておくべき基本ルール

36協定がなければ1分の残業も違法

労働基準法は原則として「1日8時間・週40時間」を超える労働を禁止しています。会社が従業員に残業や法定休日労働を命じるには、労使で36協定を締結し、労基署へ届出することが必須。残業代を払っていても協定が無ければ1分超過でも違法です。

● 用語メモ

法定労働時間 法律で決まった上限(1日8h・週40h)
法定休日 毎週少なくとも1日の休日
時間外労働 法定労働時間を超える労働。36協定が前提

● よくある誤解

  • 「就業規則に“残業あり”と書いてある」 それだけでは不可。36協定の届出が必要
  • 「みんな同意している」 口頭同意でも不可。労使協定(書面)が必要。

 

「月45時間・年360時間」の原則ルール

36協定を結んでも、残業は無制限ではありません。原則は「月45時間・年360時間」。この枠内で計画的に運用することが前提です。

● ポイント

  • 「月45h」は “通常月”の上限。繁忙を見越した余白を平常月に作っておくと、後半のやり繰りが楽になります。
  • 部門別・個人別に “月半ばの進捗”を見れば、手遅れを防げます。

 

特別条項でも「年720時間以内」などの上限あり

繁忙期対策の特別条項を設けても、

  • 年720時間以内
  • 月(休日含む)100時間未満
  • 2~6か月平均80時間以内
  • 月45時間超は年6回まで

という厳しい枠は超えられません。

● 具体例

3~4月・9~10月
が繁忙の企業
当該月だけ特別条項を発動し、年間6回以内に収める設計が必要
休日出勤が多い職場 「時間外+休日労働」合計で月100時間未満という“合算管理”に注意

 

中小企業が直面する「36協定と残業」の課題

制度理解不足 ― 協定未締結・更新漏れが多い

「残業はあるが協定は出していない」「更新年を跨いで失念」——担当者交代や繁忙で更新手続きが抜けるのは典型例です。

● チェックポイント

  • 毎年の更新月を誰も把握していない
  • 拠点新設・統廃合時に協定の扱いが不明
  • 就業規則改定だけで安心している

これらは “気づかぬ違法状態”の危険サインです。

協定内容と実態の乖離 ― 繁忙期に上限超過する現場

協定は月45時間だが、繁忙期は実績が60時間を超える——形だけの協定では現場の波に耐えられません。

● 原因

  • 把握の遅れ:締め後に初めて全体像が見える
  • 事前調整の不足:週次の業務再配分・計画休の前倒しができていない

 

● 現場の声あるある

  • 「月末にレポートが来てからでは遅い」
  • 「毎回同じ人に残業が偏る」

 

従業員代表選出の不備で協定が無効に

労組がない職場では過半数代表の選出が必要ですが、管理職を代表にしたり、会社が指名で済ませたりすると、協定自体が無効とみなされ得ます。

● 押さえるべき要件

  • 管理監督者ではないこと
  • 目的を明示した民主的手続き(投票・挙手など)で選ぶこと
  • 選出記録を残し、周知しておくこと

 

Excelや紙管理では残業時間のリアルタイムでの把握が困難

手集計の負荷とタイムラグが、上限到達の見落としを生みます。

● よくある詰まりどころ

  • 勤怠締めに2~5営業日かかる
  • 修正申請が紙ベースで承認が遅延
  • 複数拠点のデータを本社で再集計

結果、「気づいたら超過」が発生しやすい構造です。

 

36協定と残業違反 ― 見落とすとどうなる?

協定未締結や上限超過は労基法違反。是正勧告や罰則のほか、企業名公表は採用・取引・レピュテーションに直撃します。

● 露見しやすい場面

  • 従業員・家族からの申告
  • 労基署の臨検監督(定期・重点業種)
  • 過労関連の労災・健康問題の発生

 

● 影響

  • 行政対応の負荷、監査コスト増
  • 「長時間労働企業」の烙印による採用難・離職増

だからこそ、日々の運用段階で超過を未然に止める設計が要です。

RocoTimeで守れる「36協定と残業」管理

更新漏れをゼロにする ― 法改正にも強い勤怠システム

● 機能(何ができる)

  • 36協定の上限値や勤怠ルールを最新制度に合わせて設定・反映
  • 対象者(雇用形態・部署)ごとに適用ルールを分けて運用

 

● 行動(誰がどう動く)

  • 年度替わりに設定値の棚卸し→対象者の見直し→社内周知を定例化
  • 担当者交代時でも、設定の引き継ぎが画面ベースで容易

 

● 結果(何が変わる)

  • 更新漏れ・旧ルール運用のリスクを低減
    年度初めの混乱を回避し、常に最新基準での管理へ

 

● 使い方のコツ

  • 社内カレンダーに “36更新ウィーク”を固定化
  • その週は「設定再確認」「周知文の掲示」「上長向け5分説明」をセット運用に

 

繁忙期でも安心 ― 残業上限アラートで違反を防止

● 機能(何ができる)

  • 事前警告値と限度時間を登録し、限度時間到達前の事前警告値時間に自動通知(本人・上長へ)
  • ダッシュボードで部門・個人別の進捗をリアルタイム可視化

 

● 行動(誰がどう動く)

  • 上長は週次レビューでアラート対象者を確認し、シフト差し替え・計画休の前倒し・業務配分変更を実行
  • 本人も自分の累計・予測を確認し、自己調整

 

● 結果(何が変わる)

  • 「月末に超過を知る」 「週内に手を打つ」へ
    繁忙波に強い先手管理に変わります

 

● 具体例(あくまで一例)

  • 月中で45hに迫った担当者:翌週の定例会を前倒し開催して、資料作成を2名体制に変更
  • 連続アラートの社員:計画年休の前倒し+他メンバーへのOJT割振りで平準化

 

● 使い方のコツ

  • 部門長会議に「36進捗」を固定アジェンダ化(5分)
  • “45h到達見込みリスト”を事前配布し、対策をその場で合意

 

全員の残業を見える化 ― 公平で透明な労務管理

● 機能(何ができる)

  • 個人・部署・拠点の残業を同一画面で一覧
  • 期間比較(前月比・前年同月比)や偏り検出が容易

 

● 行動(誰がどう動く)

  • 人事・上長が負荷の偏在を把握し、応援配置・承認ルートの見直しを実施
  • 従業員自身も自分の数字を常時確認し、セルフマネジメントを促進

 

● 結果(何が変わる)

  • 特定個人への過度な残業偏りを抑制。協定の締結・更新時に根拠データを提示でき、合意形成がスムーズ

 

● 具体例(あくまで一例)

  • A部署のみ残業が突出:隣接業務のクロスアサインで2週間限定の応援
  • 若手に偏る傾向:承認フローを見直し、 “残業前に上長へワンタッチ相談”を必須化

 

● ポイント

  • 「見える化」は納得感を生みます。数値で見えるからこそ、 “なぜ自分だけ残業が多いのか”への対話が建設的に

 

アナログ管理から脱却 ― 自動集計とレポートで残業を正確に管理

● 機能(何ができる)

  • 打刻データを自動集計し、月次・年次の時間外レポートを即時出力
  • 予定(シフト)と実績の差分を把握しやすい

 

● 行動(誰がどう動く)

  • 月次締めはチェック中心に転換(修正依頼の往復を削減)
  • 月中も随時レポートで上限到達リスクを早期検知

 

● 結果(何が変わる)

  • 集計ミス・反映遅れを排除し、締め作業の短縮と早期是正を両立。Excelや紙に比べ、スピードと精度が段違いです。

 

● 具体例(あくまで一例)

  • 手作業で5営業日かかっていた締め処理が、2営業日まで短縮
  • “上限リスク者の抽出”がボタン1つで完了し、管理会議の準備が30分に

 

●  使い方のコツ

  • 「月中レポートの配布日」を固定(例:毎週火曜)
  • 拠点長には “上位3リスク者の対応メモ”提出をルーチン化し、現場で回るPDCAに

 

まとめ ―「形だけの協定」から「守れる協定」へ

36協定は、従業員の健康と企業の信頼を守る最低限のルールであり、運用に落とし込んで初めて機能します。未締結・更新漏れ、実態との乖離、アナログ集計のタイムラグ——中小企業ほど陥りやすい落とし穴を、上限アラート/見える化/自動集計で“日々の現場運用”に組み込めば、形骸化した協定は「守れる協定」へと変わります。

 

次にやること(今日から実践)

  • ダッシュボードで「今月、上限リスクが高い部署・個人」を特定する
  • 全社の時間外レポートを月例化し、拠点長・部門長へ配信(偏りは対話で是正)

 

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